減量中に筋肉を落とさないためには摂るものとは?

減量中に筋肉を落とさないためには必要な栄養は?

今回は、減量中に筋肉を落とさない方法をお伝えします。

それはまさに「プロテインを飲むこと」です。

では、プロテインを飲むにあたり、ホエイ(動物性)を飲むべきか、ソイ(植物性)を飲むべきか、またその差はあるのか?を論文で紹介したいと思います。

対象、方法

Hector,2015 の14日間の減量の研究です。

エネルギー食(2750 kcal/日)を摂取し、対象は年齢35~65歳、摂取回数は一日2回、摂取した種類サプリメントは➀分離ホエイ(サプリメント)②大豆(サプリメント)③炭水化物(マルトデキストリン)と3種類としています。

食事介入の前後に➀フェニルアラニン②グリセロールを摂取しています。

※アミノ酸の中でアラニン、アルギニン、フェニルアラニンの3種類のアミノ酸の混合物(ARF)を摂取して運動を併用すると、脂質代謝を亢進し、体脂肪蓄積を抑制することが報告されている。

結果

乳清が大豆や炭水化物よりも最も高く合成率を示していました。つまり、1日2回程度のタンパク質の摂取により筋肉量を維持できること、特にホエイタンパク質がダイエット時の筋肉量の維持に最適であることを示唆しています(Hector AJ, 2015)

Hectorらの報告は、減量を行っても、不足したタンパク質を補うことによって筋肉量を維持できる可能性を示してます。

しかし、筋トレの強度や頻度によっても変わってきそうですね!そこについては今後触れていきたいと思います。

参考文献

Hector AJ, et al. Whey protein supplementation preserves postprandial myofibrillar protein synthesis during short-term energy restriction in overweight and obese adults. J Nutr. 2015 Feb;145(2):246-52.

 

豆知識(乳清に含まれるロイシンについて)

ロイシン・・脂肪量の減少と除脂肪量の保持に重要な乳製品成分である可能性

・ロイシンは乳清に多く含まれヒトの筋タンパク質合成を強力に刺激することが示されている。

Churchward-Venne TA, Burd NA, Mitchell CJ, West DWD, Philp A,Marcotte GR, Baker SK, Baar K, Phillips SM.

Supplementation of a suboptimal protein dose with leucine or essential amino acids: effects on myofibrillar protein synthesis at rest and following resistance exercise in men. J Physiol 2012;590:2751–65.

Churchward-Venne TA, Breen L, Di Donato DM, Hector AJ, Mitchell CJ, Moore DR, Stellingwerff T, Breuille D, Offord EA, Baker SK, et al.
Leucine supplementation of a low-protein mixed macronutrient beverage enhances myofibrillar protein synthesis in young men: a double
blind, randomized trial. Am J Clin Nutr 2014;99:276–86.

・ロイシンは脂肪細胞の脂肪生成を抑制し、脂肪分解を促進するため、筋肉と脂肪細胞の細胞において、ロイシン単独で相乗的な役割を持つ可能性をもっています

Sun X, Zemel MB. Leucine and calcium regulate fat metabolism and energy partitioning in murine adipocytes and muscle cells. Lipids 2007;42:297–305.

Sun X, Zemel MB. Leucine modulation of mitochondrial mass and oxygen consumption in skeletal muscle cells and adipocytes. Nutr Metab (Lond) 2009;6:26.

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